タイ語が読めるようになるまでの全体像

この記事では、タイ語が読めるようになるまでの順序や過程を解説します。全体像が掴めるので、どこから学び始めればよいか、今は何の知識が足りないのか明確になります。

タイ語の発音の構成要素

まずタイ語の発音は、以下のような構成で成り立っています。

  • 子音:音の最初に付く要素。例:k, s, m など
  • 母音:音の後ろに付く、声を表す要素。例:aa, ii, uu など
  • 声調:音のトーン。音の高低の変化。

そして「発音記号」を使い、これらの発音を表現します。

ステップを知ろう

タイ語の読み方を習得する上では、以下の順に進めていきます。

  1. 発音記号を知る
  2. 子音の文字を覚える
  3. 母音の文字を覚える
  4. 声調ルールを学ぶ
  5. 文章を読む

1. 発音記号を知る

まずはローマ字のような「発音記号」を使って、タイ語を読めるようになることを目指します。実は、文字が読めなくても発音記号だけでタイ語の会話などの学習を進めることもできてしまいます。

発音記号の例:sàwàtdii

音のイメージ:sà(サ) wàt(ワッ) dii(ディー)

→ これが、「สวัสดี(こんにちは)」の発音です!

タイ語の発音記号の例

2. 子音の文字を覚える

次に、子音の発音がわかるようになることを目指します。

例えば、「ส」は「s」という関係を覚えます。

現在使われている子音の文字は 42 つありますが、42もの音を覚える必要はありません。複数の子音の文字が同じ発音を持っているため、子音の音自体は 21 つしかありません。

タイ語の子音Sの例

3. 母音の文字を覚える

母音は、子音の上下左右に、まるで子音を飾り付けしていくように置かれます。 母音の音の種類としては 9 つあり、それらの発音の長さを変えたり、組み合わせたりして発音します。具体的には、長く発音する「長母音」、短く発音する「短母音」、組み合わせて発音する「複合母音」に分類されます。

母音を学習すると、この子音(s)にこの母音(aa)が付いたので、「sǎa」と発音するんだということがわかるようになります。(一旦声調は置いといて。)

タイ語の子音Saaの例

4. 声調ルールを学ぶ

タイ語には声調があります。音のトーンであり、高く発音したり、低く始めて高く終わるものなど、5 つの声調があります。タイ語の音はすべてこの 5 つの声調いずれかによって発音されます。 単語が異なれば声調ももちろん異なるので、同じ「maa」という子音と母音の組み合わせでも、「mǎa」は犬、「máa」は馬というように、声調が変われば意味も異なります。

タイ語の声調の例

声調を身につけるには反復練習が必須

どの声調となるかは、子音、母音、声調記号などの組み合わせで決まります。 この組み合わせの場合はこの声調というルールが存在します。 このルールは複雑な上に数も例外も多いため、誰もが苦労します。 実際に読むときは、どのルールに合致するかいちいち考えているとスムーズに読めません。 そのため、Thai Reading などのアプリで反復練習を行い、組み合わせを視覚的に覚えることが大切です。理解できた状態から、視覚的に、反射的にわかる状態へ持っていきましょう。